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世界に広がるCLTが
日本の建築の未来を切り拓く

ヨーロッパで誕生した新しい建築材料CLT。これまでの木造建築では難しかった大型化、高層化、不燃化の技術が生み出され、その可能性は大いに広がりました。CLTと他工法とのハイブリッド建築による中高層の木造ビルが各地に誕生しており、いま再び、コンクリートから木材へ関心が高まっています。 また国産木材の有効活用という面でも期待を集めており、森林の再生が進むことでカーボンニュートラルな持続可能社会にも貢献します。 これらに日本政府も大きな可能性を感じ、2020年東京オリンピックの選手村をはじめとして、国内の主要施設にCLTの使用を促しています。CLTは、今後さらに日本の建築業界を変える新素材として期待されているのです。

建築材料CLT

今、なぜ日本でCLTが
選ばれているのか

CLT

コンクリートや鉄より軽く
優れた強度を持ちます

鉄筋コンクリートに比べて重量は5分の1以下(CLT:0.5 t/㎥ 鉄筋コンクリート:2.4 t/㎥)であり、基礎コスト・材料輸送費が軽減されます。実大振動台実験では、試験建物に対して阪神淡路大震災の観測波よりも大きな力を加えても倒壊しないことが確認されています。
現場作業員

プレ加工ができるから
工期短縮が可能

パネルをあらかじめ加工し、一部の材料を組み立ててから現場に搬入するプレファブ化による施工工期短縮や現場作業員の人数削減などが期待できます。乾式工法なのでコンクリートの養生期間も不要です。また、接合具がシンプルなので熟練工でなくとも施工が可能です。
CLTの安定した品質

品質のばらつきが少なく
過剰設計の必要がありません

木材は軽さ、美しさ、加工のしやすさなど多くの長所がありますが、収縮・反り・割れによる変形や、天然素材ゆえの品質のばらつきといった弱点を持ちます。CLTはその弱点を克服し、一定以上の強度や品質を保つことを可能にしたことで、過剰設計の必要がなくなりました。
意匠性の高いCLT

CLTの意匠性を活かし
内装の仕上げ材に使用可能

CLTはその意匠性の高さから構造材としてだけでなく、内装の現し仕上げとしても用いられています。外部でも常時雨のかからない軒下には現し利用することが可能です。鉄骨とのハイブリッド構造では、都市部での中高層の耐火建築物にも構造部材や現しとして用いることが可能になり、さまざまな建物で木の温もりのある空間を創出しています。
森林

国産材を最大限有効活用し
持続可能な社会へ貢献

日本は国土およそ7割を森林が占めていますが、手入れされず荒廃する森林も少なくありません。CLTは再生可能な森林資源から生成される上、環境負荷が低く、さらにこれまでの工法と比べて4倍以上の国産材を使用するため、健全な森林の造成・育成という観点でも注目を浴びています。
高い強度の構造

金具で留めるから
断面欠損が少なく強い建物に

従来の木造建築には接合部に弱点があり、通し柱の断面欠損は大地震の際に通し柱が折れて建物を支えきれなくなる可能性があります。CLTは接合に専用の金具を用いることで、従来と比べて断面欠損が少なく、高い強度の構造をつくることができます。

Jパネルには耐力のある金物を使います

Dボルトとホールダウン金物・笠形アンカーボルト

Jパネルの耐力壁や水平構面は強度が高い構造なので、柱や梁の接合金物もそれに負けない耐力があるものが必要です。例えばDボルトは現し仕上げの意匠性を損なわないシンプルな納まりの良さと高い耐力性を持ち、あらゆる接合部に使えます。また基礎や土台、柱はアンカーボルトやホールダウン金物などの接合金物でしっかりと緊結する必要があります。
●Dボルト /木造軸組用の化粧金物。
この金物だけですべての接合部に使用します。

●ホールダウン金物・笠形アンカーボルト
柱・土台・基礎を緊結します。 見えるのはピンだけなのでスッキリします。

JAS規格 CLT36

人の手で持ち運べる国内最軽量級のCLT

AQ認証 Jパネル

写真提供:
Ms建築設計事務所

床・壁・造作に、国産材三層クロスラミナパネル

木造軸組工法との
組み合わせが可能な
CLT36とJパネル

CLTは建築の構造材として使用され、CLTパネル工法によって設計・施工されるだけでなく、RC造や鉄骨造、枠組壁工法などの他工法と組み合わせたハイブリッド建築としての利用も進んでいます。特にCLT36とJパネルは厚さ36㎜の薄さで、従来の日本建築に多く採用されている木造軸組工法との組み合わせも可能。汎用性の高さとともに、従来の工法との組み合わせで現場にもなじみやすい使い方ができる点も大きな特長です。

CLT36とJパネル

CLT36と他工法との
ハイブリッド建築が
木造建築の新たな扉を
開きます

CLTを他工法と組み合わせて利用する場合、主に壁、床、屋根の部材として使われます。軸組工法、ツーバイフォー工法のどちらにも使用することができ、大型建築では鉄骨造の壁パネル・床パネルとして活用されたり、RC造の上に木造構造を組み上げるなど、多彩な使い方が想定され、実践されつつあります。CLT36はJAS規格の基準の中で国内最薄・最軽量の直交集成板であり、木造軸組工法への利用も可能です。

RC造+CLT
RC造+CLT
鉄骨造+CLT
鉄骨造+CLT
枠組壁工法+CLT
枠組壁工法+CLT
木造軸組工法+CLT
木造軸組工法+CLT

CLT活用事例

木造建築

写真提供:株式会社シンケン

住宅

木の温もりと香りに包まれた心地よい住まい。木が持つ保温性能や調湿性能を活かしながら、従来の木造建築と比べて優れた耐震性、高い省エネルギー効果を発揮します。シックハウス対策の安全な接着剤を使い、人にも環境にも優しい、唯一無二の暮らしを叶えます。

中層木造ビル建築

写真提供:しんこうサンイン・フーズ株式会社

非住宅

CLTは中大規模木造建築物など、非住宅木造建築への活用に期待が高まっています。欧州では早くからビル建築や公共施設などに利用され、日本でもすでに中層木造ビル建築で実用化されています。今後、オフィスビルや商業施設などさまざまな利用が期待されています。

家具・プロダクト

家具・建具

CLTが使われるのは建築の世界だけではありません。美しい木目や加工のしやすさから家具・プロダクトの世界でも利用が進み、公共の場のベンチやオフィスの書棚、自宅のテーブルなど、木目を活かしたデザインが温かな木質空間を創り出しています。

Products

商品紹介

JAS規格
CLT36

非住宅
物件に

人の手で持ち運べる国内最軽量のCLT

AQ認証
Jパネル

写真提供:
Ms建築設計事務所

住宅
物件に

床・壁・造作に、国産材三層クロスラミナパネル

  • グッドデザイン賞2001 中小企業庁長官特別賞
  • 第10回エコプロダクツ大賞
  • ウッドデザイン賞2016